日記

「バカンスは粛清のあとに」後書き

日記

8月の本の後書きを12月に……!?
いやでも9月が暑すぎました。夏バテというより残暑が過酷すぎて力尽きていた。そのまま11月の原稿を初めてしまったので……夏~冬まであっと言う間でしたねえ。
この本はともかく「判事の左右に立って恐ろしげな広島、しかも二人はデキている」みたいなイメージを、どうにかこうにか形にしたいの一心で練ったものでした。もっといい話の組み立て方あったんじゃないの?と今にしていろいろ思うんですが、まあ今回はコレになったということで。
南門のことは本に書いたので、後書きは主にモブの話をしています。

タイトル

珍しく話の内容がタイトルそのままになったので良かったな~と思いました。いつも最後の最後に唸りながら捻出するので……
粛清を英語でどの単語にするのか、公式の情報が欲しいな~としみじみ思いました、英語版嘘喰いの刊行が待たれる。。。。

島のこと

舞台の地域的には、フィリピンを想定していました(設定の島と類似した島はないです)。
詳しくないのでwebの聞きかじりならぬ斜め読みですが、スペイン植民地時代を介して、メキシコとフィリピンには文化・人種的に通底している部分があります。(スペイン領として統治され、貿易拠点のひとつとしてやり取りしていたので、人の行き来があった)
そうした都合で、スペイン系の姓名のモブが街を牛耳っている設定でした。
フィリピンは多くの島からなる国ですが、スペインの統治を受けるまでは島々が一つの「国」という概念は薄く、帰属意識は部族にありました。部族間で言語に違いがあり(方言というより、体系が似ている別の言語くらい離れているらしい)、共通語の一つとして英語が使われているそうです。
労働に対しては意識が緩く、南方が雇ったトライシクルの運転手たちも、「なんか金払いがいいからやるかあ~」という考え方で雇われたイメージです。
それにしても、行ったことも土地柄への解像度も低いので、申し訳ない。
フィリピンの麻薬犯罪は先方にとって深刻な社会問題なので、深く調べず取り扱うのは軽率……とも思いましたが、存在しない島の話ということで、見逃してもらえたらと思います。
貘さんの計画というか展望で、でこういうところにも賭郎の圧がかかるといいね……的な気持ちもあります。(それを想定しただろう組織は原作に出てきてますしね)

モブたち

判事、門倉、南方とそれぞれに因縁のあるモブを出したいなあ~という気持ちだけで書いていたので、すごい雑ですね……。

  • 伊江沢
    判事とは因縁というより、創一様に関する昔の出来事で、古参だからあるアレコレくらいにしたくて。
    あと、貘さんと創一様の二人体制が嫌だ(貘さんアンチ)みたいな人、いるのかも~という想像をしていました。
    貘さん、引き込む人はとことんまで引き込むけど、嫌われる人には蛇蝎の如く嫌われそう、といいますか。
    このオジサンは、ベトナム戦争の混乱に乗じて東南アジア回りにコネを作った人物みたいな想定があり、海外への高飛びもアジアルートでやるのかな、みたいな想像をしていました。高飛び犯罪者の追跡は、外交の兼ね合いで外務省、起訴手続きが関係する検察庁の協力も必要なので、警察は結構大変らしいんですよね。南方、根回しするので胃が痛くなりそう。
    撻器様がおいくつくらいなのか不明ですが、創一君のお父さんなので、いってても七十歳は超えてないと思うんですよね。
    モブおじ伊江沢が、終戦時に十代、混乱期から復興期の昭和三十年くらいに二十代後半~三十代、海外で一旗上げて戻ってきて……として、むちゃくちゃ元気な七十代くらいでしょうか。撻器様よりは年上と考えて、先代お屋形様に対して「君」付けとしました。
    栄羽さんの方が年が近いくらいかもしれない。
    嘘喰いの壮年以上の男性はちょっと年齢が掴みづらくて、みんなどれくらいなんでしょうね……判事は50代かなと思ってますが……
    栄羽さんと創一様のエピソードが好きで、創一様が覚えておけなくても思い出を絵本以外の物品でも残してくれていたらなと思ったのと、判事の立会を栄羽さんが見せたくだりで信任されていたのかな?と思ったのを、オチのあたりに詰めたつもりでした。
    でもこの本は南門本なので、そのあたりはあまり細かく書けず……意味が伝わっていたら良いのですが、唐突に見えてるかもしれません。

  • 碧沢
    警察組織の人。警察組織、全然わかんね~~~ってなってました。大の字。
    南方には、「こいつなら」と勝手に将来を嘱望したり、変なロマンチシズムを託してきたり、そういう勘違いをする男がいそう~~とずっと思っており、そのあたりを乗せたかったんですが、詰め切れなくてかなり微妙になってしまった……作話力がなさ過ぎました。
    南方としては、特に信条とか自分の思考がブレてはないんですが、外から見たときに賭郎立会人もやってるって黒い副業(笑)なわけで。「清濁飲み合わせながら秩序の強権を使う側になる奴、司法に殉じる奴、と思ってたのに」的な、期待を裏切られた!と言い出すモブに出て欲しかった。
    こういうモブの出てくる話はヘキなので、また書きそうです。南方の外面に夢を見てるモブからは、いつ何時も良いダシが出ますからね。
  • 紅谷周平、夕花
    門倉のせいでおかしなことになる会員は存在して欲しい!と、門倉に変な執着する誰かいて欲しい!の願望から発生しましたが、門倉と女性、組み合わせとして難しくて、自分の筆力がミリも追いつきませんでしたね。書けないのに書いてしまって申し訳ない。
    門倉に入れあげる女性、居てもおかしくなさそうなんですけど、そもそも門倉が、うかうか身辺に近づかれたりするのかな?という。
    勝手に夢を見て勝手に思い入れてしまうあたりは碧沢と同じ構図ですが、もう少し門倉の美に当てられてしまっている感があるかもしれません。
    あと、会員自体は世襲制の設定はないんですけど、会員権を得られそうな人間が社会的地位を世襲しているパターンがありそうなので、なんかずっと会員やってんな……みたいな一族もいるかな?という想定でした。
    門倉も南方も平気で人を殺しそうではあるんですが、書き手側にその覚悟がなかったため、モブが全員命だけは助かった感じです。人一人死ぬって、なかなかな事ですしね。
そのほか

カールさん、本当に好きなので出せて良かった~。
梶ちゃんの友達として協力しても、賭郎にはアッカンベーしてほしさがあります。
萌えとは別に、嘘喰いの中で好きなキャラ・トップ5に入るんですよね。また出てくる二次創作したいです。

モブは出てくるわ捏造は出てくるわ、本当に好き勝手に書いてしまったので、
もし最後まで読んでくださった方がいたなら、心の底から本当に、ありがとうございます。

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